2022年5月、土木学会関西支部は、2021年10月3日に発生した和歌山市六十谷水管橋の崩落事故に関する調査報告書を公表した。

books_suikankyou_2021.10(PDF 19MB)
調査報告書は、京都大学による現地調査、腐食に関する現地計測、数値解析、土木研究所による腐食に関する分析で構成される。
現地調査では、崩落した径間とその右岸側の隣接径間でつり材の破断箇所が上部と下部の2カ所存在することを確認。
数値解析では、つり材の一部が破断し、さらにブレース材も腐食などにより本来の強度を発揮できずに破断し、その際に生じる荷重の再分配によって他構造部材に想定外の応力が発生することが原因で崩落に至ったと推測。解析により得られた崩壊シナリオは、次の通りだとしている。
- 複数箇所のつり部材上部が破断し、ブレース材によって荷重を伝達している状態となる。
- いずれかのつり部材が破断したことによりブレース材の作用する荷重が増加し破断する。
- アーチリブの4分の1点に過大な鉛直荷重が作用し、面内座屈によりアーチリブが崩壊する。
- アーチリブの免罪座屈により径間全体で支持機能を喪失した本管も自重に耐えられずに崩壊する。

